住化加工紙株式会社

剥離紙WIKI

Release Paper Wiki

剥離紙の耐熱性は、単に紙そのものが高温に耐えられるかどうかだけで決まるものではない。
実際には、基材である紙、目止層、剥離層の構成によって耐熱性は大きく左右される。

特に剥離紙では、紙表面へのシリコーン剥離剤の浸み込みを防ぐために、ポリエチレン目止層を設けることが多い。
このとき、剥離紙全体の耐熱性は、シリコーンそのものよりも、むしろ目止層として用いる材料の耐熱限界に制約される場合が多い。

◆ポリエチレン系目止層の耐熱限界

一般的な剥離紙では、目止層を設ける場合、目止層としてポリエチレンが用いられる。
しかし、ポリエチレンは熱可塑性樹脂であり、耐熱用途には限界がある。

低密度ポリエチレン(LDPE)の融点は110℃弱、高密度ポリエチレン(HDPE)でも130℃程度である。
そのため、それ以上の耐熱性が要求される用途では、ポリエチレンを目止層とした剥離紙は適用しにくい。

◆ポリプロピレン系目止層による耐熱化

ポリエチレンでは耐熱性が不足する用途では、目止層としてポリプロピレンが用いられる。
ポリプロピレンはポリエチレンより融点が高く、より高温の工程に対応しやすい。

ただし、ポリプロピレンを用いた場合でも、耐熱温度はせいぜい150℃程度である。
したがって、さらに高い耐熱性を要する用途では、ポリプロピレン目止層でも十分ではない場合がある。

◆さらに高い耐熱性が求められる場合

150℃を超えるような高温用途では、目止層に熱可塑性樹脂を使わない構成が求められる。
このような用途では、目止層なしの基材、あるいはあらかじめ紙側に目止材を塗布した基材を用いた剥離紙が採用される。

なお、剥離層として用いられるシリコーンは熱硬化性樹脂であり、200℃を超える温度域でも使用可能である。

◆高耐熱用途における紙基材の考え方

高耐熱用途では、溶剤系剥離剤を用いる場合、紙基材への剥離剤の浸透をどのように防止するかが、剥離紙製造における重要点となる。
なお、剥離剤塗工時に剥離剤が紙内部へ過度に浸透すると、表面に十分な剥離層を形成できず、品質不良の原因となる。

そのため、溶剤系剥離剤を用いる剥離紙では、紙への浸透を防ぐため、液体が浸み込みにくい高密度の紙や、あらかじめ表面をコートした紙が用いられる。

また、無溶剤系剥離剤は、溶剤系剥離剤と比較して粘度が高いため、紙への浸透は小さい。

■グラシン紙の使用

グラシン紙は、緻密で液体が浸透しにくい紙であり、溶剤系剥離剤の塗工に適した基材の一つである。
そのため、高耐熱用途向け剥離紙の基材として用いられることがある。

■コート紙の使用

紙にクレーやPVAをあらかじめコートした基材を用いる方法もある。
このようなコート紙は、紙表面に目止機能を持たせることができるため、溶剤系剥離剤の浸透抑制に有効である。

この構成では、ポリエチレンやポリプロピレンのような熱可塑性樹脂による制約を受けにくく、より高い耐熱性が求められる用途に対応しやすい。

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