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ポリエチレンのつくり方と種類

2025.7.7 更新

カテゴリー 用途やさしいせつめい分析・測定その他設備剥離剤ポリエチレン原料剥離紙

■ ポリエチレンのつくり方と種類

ポリエチレンというプラスチックは、「エチレン」というガスのようなものをたくさんつなげて作られます。この「たくさんつなげる」ことを「重合(じゅうごう)」といいます。

ポリエチレンの作り方は大きく分けて2つあります。

高い温度と圧力を使う「高圧法(こうあつほう)」

低い温度と圧力で作る「低圧法(ていあつほう)」

それぞれの方法でできるポリエチレンの性質(せいしつ)や使い方がちがいます。

◆ 高圧法で作るポリエチレン(LDPE)

「高圧法」は、とても高い温度(150~350℃)と強い圧力(100~250メガパスカル)をかけながら、「エチレン」と特別な薬(ラジカル開始剤)を使って反応させて作ります。

この方法でできるポリエチレンは、分子の中にたくさん「枝分かれ(ぶんき)」ができるので、軽くてやわらかいのが特ちょうです。このタイプを「低密度ポリエチレン(LDPE)」といいます。

LDPEの作り方には、2つのタイプがあります。

- 槽型(そうがた)法

これは、かきまぜながら作る方法です。かきまぜることで、反応がたくさん起きて、大きな分子や枝分かれがたくさんできます。

このタイプは、フィルムにしたときに少しにごったり、加工のとき広がりやすいのが特ちょうです。

- 管型(かんがた)法

こちらは、長い管の中をエチレンが流れながら反応していく方法です。かきまぜないので、分子はシンプルで枝分かれが少なめです。

このタイプは、フィルムにするとすきとおっていて、高速で加工しやすいのが特ちょうです。

◆ 低圧法で作るポリエチレン(HDPE)

「低圧法」は、高圧法よりもずっと低い温度(60~100℃)と弱い圧力(1~3メガパスカル)で作ります。このとき、特別な金ぞくの粉(触媒:しょくばい)を使ってエチレンをつなげていきます。

この方法でできるポリエチレンは、まっすぐな分子ばかりなので、「高密度ポリエチレン(HDPE)」とよばれます。とてもかたくて、しっかりしています。

使う触媒には、「チーグラー系」や「メタロセン系」といった種類があります。

◆ 直鎖状(ちょくさじょう)低密度ポリエチレン(LLDPE)

このポリエチレンは、さっきのHDPEと同じように低圧法で作ります。でも、エチレンだけでなく、「αオレフィン(アルファオレフィン)」という仲間のガスもいっしょに使って、少しだけ「トゲ」のような枝分かれをつけて作ります。

そのため、できあがるポリエチレンはやわらかくて、フィルムなどに使いやすくなります。これを「LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)」といいます。

使う薬の種類や量を変えることで、ポリエチレンのかたさややわらかさを自由に調整(ちょうせい)できます。

さらに、2000年ごろからは、新しい触媒を使って「長い枝分かれ」を少しだけ入れることで、もっと加工しやすいポリエチレンも作られるようになっています。

ポリエチレンの製造方法による分類

Fig. ポリエチレンの製法による分類

 

Fig. 高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)の構造及び性質に及ぼす製造プロセス(反応器の種類)の影響

Fig. LDPEの分子量分布に及ぼす製造プロセス(反応器の種類)の影響

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