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シリコーン? シリコン? シリカ?

2026.1.1 更新

カテゴリー 用途やさしいせつめい分析・測定その他設備剥離剤ポリエチレン原料剥離紙

■ シリコーンとシリコンとシリカ

「シリコーン(Silicone)」「シリコン(Silicon)」「シリカ(Silica)」は、 日本語では発音が似ているため混同されやすい用語である。 しかしながら、化学的には全く異なる物質であり、 性質・用途・材料設計上の役割は大きく異なる。

本ページでは、剥離紙・剥離剤・表面材料の基礎理解のため、 それぞれの特徴を材料化学の観点から整理する。

■ シリコン(Silicon)とは

シリコンは、元素記号 Si を持つ「化学元素:ケイ素」であり、 周期表の原子番号14に属する半金属元素である。 地殻中に多く存在し、主として鉱物の状態で産出する。

◆ 主な特徴

  • 結晶構造を持つ固体材料
  • 機械的に硬く、化学的に安定
  • 半導体特性を有し、電子材料の基幹元素

◆ 代表的な用途

  • 半導体デバイス
  • 太陽電池
  • 電子部品・基板材料

■ シリカ(Silica)とは

シリカは「酸化ケイ素(SiO₂)」からなる化合物であり、 自然界では砂・石英(クォーツ)として広く存在する。

◆ 主な特徴

  • 化学的・熱的に安定
  • ガラス・セラミックスの主成分
  • 粉体化すると機能性添加剤として利用可能

◆ 代表的な形態・用途

  • シリカゲル(吸湿剤)
  • フュームドシリカ(増粘・チキソ性付与)
  • 流動性改善剤・充填材

■ シリコーン(Silicone)とは

シリコーンは「有機ケイ素高分子(ポリシロキサン)」の総称であり、 主骨格は Si–O–Si 結合が連なる構造を持つ。 側鎖に有機基(主にメチル基)が結合することで、 多様な物性を発現する合成ポリマーである。

◆ 主な特徴

  • 柔軟性・耐熱性・耐候性に優れる
  • 低表面エネルギーを持つ
  • 液体〜ゲル〜ゴム〜樹脂まで多様な形態

◆ 代表的な用途

  • シール材・接着剤
  • 潤滑剤・剥離(離型)剤
  • 医療材料・家庭用品

剥離紙分野では、シリコーン樹脂を用いた 剥離コーティング(剥離層) が最も一般的な材料であり、 粘着テープや粘着剤との界面において 適切な剥離性を付与する役割を担う。

 

■ 3つの違いの整理

 項目 シリコン(Silicon)   シリカ(Silica)   シリコーン(Silicone)  
 分類 化学元素(Si) 無機化合物(SiO₂) 有機ケイ素高分子
 形態 結晶固体 粉体・結晶・ガラス 液体〜ゴム〜樹脂
 主用途 半導体・電子材料 ガラス・吸湿剤・機能性粉体   剥離剤・シール材・離型用途  
 剥離紙との関係  主要な剥離コーティング材

■ まとめ

  • シリコン:元素そのもの。主に電子材料分野で重要
  • シリカ:酸化ケイ素化合物。ガラス・粉体機能材として利用
  • シリコーン:有機ケイ素ポリマー。剥離紙の主要剥離剤

名称は似ているが、化学構造・性質・用途は大きく異なる。 特に剥離紙設計においては、 シリコーンの分子構造と表面エネルギー特性の理解が重要である。

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