■シリコーンとは?
シロキサン結合(-Si-O-)を骨格にもつ、合成ポリマーの総称で、その製品数は数千種に及び、様々な産業分野で幅広く用いられている
シリコーンは英語ではSiliconeであり、ケイ素(単体元素)を意味するシリコン(silicon)とは区別される
シリコーンには、オイル状・ゴム状・ワックス状・レジン状等様々な形態のものがある
◆ シリコーンオイル
シリコーンオイルは、主骨格を2官能性シロキサン単位とする直鎖状ポリマーである
シリコーンオイルは、ストレートシリコーンオイルと変性シリコーンオイルに大別でき、最も基本となるものは、ストレートシリコーンオイルの中でも、ジメチルシリコーンオイルである
シリコーンオイルは、熱媒・冷媒油、作動油・潤滑油、電気絶縁油等に用いられる
また、シリコーンオイルを原料とした2次製品として、繊維処理剤、パウダー(つや消し剤や化粧品用途)、剥離剤、粘着剤などがある
◆ シリコーンレジン
シリコーンレジンは、主骨格が3官能性もしくは4官能性シロキサン単位を主成分とする3次元網目構造のポリマーである
基本的には、固い材料であるが、2官能性のモノマーを導入したり、重合度を変えたり、各種の変性を施すことで、各種特性を発現できる
シリコーンレジンは、各種バインダー、表面(ハード)コート剤、塗料等に用いられる
◆ シリコーンゴム
シリコーンゴムは、他の合成ゴムと比較して、耐熱性・耐寒性、耐オゾン性に優れる性質である
◆ その他
その他用途として、電子部品用の放熱材やLEDの封止材等がある
- 参考文献 化学工業日報社 山谷正明著 『シリコーン広がる応用分野と技術動向』(2003)