住化加工紙株式会社

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剥離紙(はくりし)の作り方

2025.7.7 更新

カテゴリー 用途やさしいせつめい分析・測定その他設備剥離剤ポリエチレン原料剥離紙

■ 剥離紙(はくりし)ができるまで

剥離紙とは、シールやテープなどの「はがすときにくっついてこない紙」のことです。表面がすべすべしていて、ペタッとくっついたものをきれいにはがせるようになっています。

この剥離紙を作るために、工場ではいくつもの工程をへて、ていねいに作っています。

◆ 紙をセットする(繰出し)

まず、長くて広い「原紙(げんし)」という紙を大きな機械にセットします。1本の紙は、なんと2km?10kmくらいの長さがあります。

◆ 紙の表面をきれいにする(表面活性化処理)

紙の上にポリエチレンというプラスチックをくっつけやすくするために、紙の表面を特別な方法で「きれいに」「すべすべ」にします。

よく使われる方法は、「コロナ放電」という電気を使った処理です。これで、紙とポリエチレンがしっかりくっつくようになります。

◆ ポリエチレンを紙にくっつける(ラミネート)

高い温度でどろどろにとかしたポリエチレンを、カーテンのようにうすくのばして、紙にぺたっと貼ります。そのあと、ゴムのローラーと冷たい金属のローラーではさんで、しっかりくっつけます。

このときのポリエチレンの表面のツルツル感やうすさも調整できます。

◆ シリコーンをぬる(剥離剤コート)

ポリエチレンの上に、「シリコーン」という特別な薬をぬります。これをぬることで、あとでシールなどがきれいにはがれるようになります。

ぬりかたには、ローラーを使う方法などがあり、うすさもきちんとコントロールします。

◆ シリコーンをかためる(硬化反応)

ぬったシリコーンは、オーブンのような機械であたためたり、UVライト(とくべつな光)をあてたりしてかためます。これで、表面がはがれやすくなります。

◆ ゴミやキズをチェックする(欠点検知)

紙の中にゴミやキズ、ぬりムラがないかどうか、センサーでしっかりチェックします。悪い部分が見つかったら、あとで取りのぞけるように記録しておきます。

◆ ポリエチレンのうすさをはかる(厚み測定)

ポリエチレンがうすすぎたり、ぶあつすぎたりしないように、赤外線などを使って正確にうすさをはかります。必要に応じて、機械が自動で調整します。

◆ 紙を巻きとる(巻取り)

できあがった剥離紙は、ジャンボロールという大きな紙の巻きにまとめられます。2つの面にシリコーンがぬられている場合は、すべって巻きズレしないように気をつけて巻きます。

◆ 紙をなじませる(エージング)

最後に、40~50℃くらいのあたたかい部屋で数日間ねかせます。これを「エージング」といい、紙とポリエチレンがもっとしっかりくっつくようにします。使いやすい製品に仕上げるために、大事な工程です。

■ 仕上げの工程

ジャンボロールから、お客さんがほしいサイズに切って、出荷できるかたちにします。

◆ もう一度紙をセット(繰出し)

保管していたジャンボロールを、スリッター機という切る機械にセットします。

◆ キズやゴミを目でチェック(検品・欠点除去)

あらかじめ記録しておいたキズなどを、目で確認して、取りのぞくかどうかを判断します。必要ならその部分を切って、紙をつなぎなおします。

◆ ちょうどよい大きさに切る(スリット)

紙のはしを切って、注文どおりの長さや幅に切り分けます。

◆ 包む(包装)

できあがった剥離紙は、こわれないようにていねいに包みます。

◆ 箱づめして出荷(梱包・出荷)

箱に入れたりパレットにのせたりして、トラックなどでお客さんのもとへ出荷します。

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